- 夕方になるとふくらはぎがパンパンでブーツが入らない
- くるぶしが足首に埋もれて大根足が醜い
- むくみがひどくてスカートが履けない
などなど、女性なら脚のむくみの悩みが尽きないですよね。
ところで、あなたはそもそもむくみについてどのくらい理解していますか?リンパからくるむくみと静脈からくるむくみの違いを説明できますか?
この記事では、
- そもそもむくみって何?
- 私の脚はどのくらいむくんでいるの?
- むくみの解消方法が知りたい!
- むくみを予防するためにすること
などなど、むくみについての情報を余すことなくお伝えします!
ふくらはぎが太いことで悩んでいる人は、原因がむくみの場合、筋トレなどでふくらはぎを細くする方法と違って効果が出やすいことが嬉しいポイントです。
これを読んで、むくみ知らずの脚を手に入れましょう!
目次
むくみのメカニズムを徹底解説|むくみは静脈とリンパの2パターン
実は、女性の約8割、つまり10人中8人もむくみについて悩んでいるんです。
20~40代の女性10,000名に「あなたは脚のだるさを感じることはありますか?」と聞いたところ
8割の女性が脚のだるさを自覚していることがわかりました。(中略)症状は「体全体のだるさ:82.8%」を筆頭に、「肩こり:77.9%」、「むくみ:76%」、「冷え:70.1%」などが続きました。
「むくみに効果があることを試したけどダメだった」と言う人は、まずむくみが発生するメカニズムを理解しましょう。
むくみの原理を知って、「食べ物が良くないのか」「筋肉や血行が悪いのか」など、自分に足りていないことを理解し、それに合った改善方法を実践すれば必ずむくみは改善します。
むくみ(浮腫み)とは?基礎知識を解説
むくみ(浮腫み)は、なんらかの原因(※後述)で、血液やリンパ液の巡りが上手くいかず、水分や老廃物、リンパ液が溜まることで起こります。
はじめに、血液は心臓から送り出されて、動脈を通って全身に運ばれます。
心臓から送り出された血液が流れる血管を動脈、全身から心臓に戻ってくる血液が流れる血管を静脈と言うのは、小学生で習いますよね。
実は、動脈と静脈は輪になって繋がっていますが、リンパ管は全身の末梢から始まり、一方通行の道のようになっているんです!
最終的にリンパ管は、鎖骨の下で静脈と合流し、そのまま心臓まで送られます。
むくみが発生するメカニズムは?静脈とリンパの2種類が原因
動脈から静脈に変わる時、全身の末梢にある毛細血管で水分が染み出し(組織液)、90%は静脈で回収されて(再吸収)心臓に戻ります。
静脈に回収しきれなかった残りの10%はリンパ管で回収されます。この時、リンパ管に回収された組織液をリンパ液と言います。
リンパ液には、老廃物や病原菌など、体に有害な物質が多く含まれています。
リンパはそれら体に有害な物質を綺麗にして水分を静脈に戻し、心臓まで流す役割を持っています。
心臓から送り出された動脈を通る血液は、末端の毛細血管に流れ込み、更に細胞と細胞の間に浸み出して組織液になります。
そして、組織液に含まれる栄養分や酸素を細胞に渡し、代わりに老廃物や二酸化炭素などの不要物を受け取ります。
その後、組織液の90%は、そのまま毛細血管を経て血液中に戻りますが(静脈)、残り10%はリンパ管に入ってリンパ液となります。
むくみの原因は、動脈から浸み出した組織液を「静脈で再吸収する過程」「リンパ管に入って静脈に水分を渡す過程」の2パターンで発生します。
- 静脈が水分を再吸収する過程で失敗し、その場に水が溜まってしまうこと
- リンパ管で回収されたリンパ液の流れが悪くて、その場に水分や老廃物が溜まってしまうこと
ここからは、むくみの原因を詳しく解説していきます。
むくみの原因① 動脈から浸み出た水分を静脈で再吸収できない
むくみの原因の一つは、動脈から浸み出た水分(組織液)を静脈で受け取る(再吸収)時に上手くいかないことです。
どうして上手くいかないのかと言うと、この二つが根本的な原因として考えられます。
- 動脈から浸み出る水分が多すぎて処理しきれない
- 静脈側で水分を受け取れなくて水が溜まってしまう
動脈から浸み出る水分が多くなるのはどんな時かと言うと、血流が良くなりすぎた時や、血管の透過性が高まっている時です。
- お酒を飲んだ時
- 塩分の取りすぎ
- タンパク質を摂らない
- 気温が高い夏
- アレルギーや怪我をした時
- 腎臓や肝臓に疾患がある
2つ目は、静脈の圧力(静脈圧)が高すぎる=静脈に血液がいっぱいに詰まっていて、水分を再吸収できない場合や、水分の吸収量が少ない場合です。
- 足を局所的に締め付けて、静脈の血行が悪化している
- 血液を送り出すふくらはぎの筋ポンプ作用が使われていない
- 老化で組織圧が低くなっている
- 心臓の血液を引き上げる力が弱い
むくみの原因② リンパ液が自然に流れない|血流や筋肉の力を借りている
むくみの原因の2つ目は、リンパ液がスムーズにリンパ管を流れずに、水分や老廃物、毒素が脚に溜まってしまうことです。
リンパ管は毛細リンパ管として始まり、静脈と合流するまでリンパ管同士が何度も合流を繰り返します。その合流する部分にソラマメのような形をしたリンパ節があります。
リンパ液がリンパ節に流れることを排液の回収と言いますが、排液の回収が上手くいかないことでむくみが発生してしまいます。
そして、そのリンパ液の溜まった脚には、余分な水分や有害な老廃物がたっぷり含まれています。
有害な老廃物は、血液やリンパ管にダメージを与え、更には脂肪組織に運ばれてセルライトの発生につながります。
また、血流は生きているだけで自然に流れていきますが、リンパは自然には流れません。血流や筋肉によって一緒に流れていきます。
そのため、血流の流れが悪くなったり、筋肉が弱い・体を動かさないと、リンパの流れが悪くなってしまいます。
リンパの流れが悪い原因は、血行が悪いこと、余分な老廃物・毒素によるものなので、「動脈からの水分を静脈で受け取れない」時の原因にもリンクします。
- 足を局所的に締め付けて、静脈の血行が悪化している
- 血液を送り出すふくらはぎの筋ポンプ作用が使われていない
- 老化で組織圧が低くなっている
- 心臓の血液を引き上げる力が弱い
- お酒を飲んだ時
- 塩分の取りすぎ
- タンパク質を摂らない
むくみが起こる原因6つ|血流の悪さ・水分の溜め込みが根源
むくみが起こる原因を掘り下げていくと、「血流が悪いこと」「水分を溜め込んでしまうこと」の2つが根本にあります。
それらを引き起こす要因は、水分代謝に関わる栄養素(タンパク質)の不足や筋肉の不足、女性なら生理中のホルモンバランスの崩れなど、様々な要素が合わさってむくみの発生につながります。
ここからむくみの原因6パターンを見ていきましょう!
原因① 塩分の摂りすぎ|ナトリウムとカリウムのバランスが大事!
「塩分を取り過ぎるとむくみやすい」と言う話は有名ですが、その理由は知っていますか?
体内の水分は、ナトリウム(塩分)とカリウムの割合を1:1にすることでバランスを調整しています。
つまり、身体は塩分の濃度を一定にしようと常に動いていますが、大量の塩分が入ってくると、塩分を薄めるために水分を溜め込んで、濃度を一定にしようとします。
そのため、しょっぱい物を食べるとのどが渇いたり、むくみが生じてしまうんです。
塩分の多い料理を食べ過ぎてしまった場合、「カリウム」を意識的に摂取すると、むくみを抑えられます。
「日本人は塩分を摂りすぎ」と言われていますが、最近では減塩タイプの醤油や食品が増えたことから、かなり抑えられています。
平成24年度「国民健康栄養調査」によると、男性の1日の平均摂取量は11.3g、女性は9.6gという結果が出ています。
また、1日の塩分摂取目標量は、成人男性で9g未満、成人女性が7.5g未満としており、男女とも約2g多い結果となっています。
原因② タンパク質不足|食べ物の主な原因はコレ!
血液中のタンパク質であるアルブミンは、血液中の水分バランスに関わる栄養素です。
タンパク質を摂取すると、血液と一緒に全身の細胞に運ばれますが、タンパク質の量が少ないと、血液中のタンパク質濃度が低くなります。
すると、タンパク質濃度を高めようとして、血管内にある水分を外に出そうとします。そして、血管から追い出された水分が行き場を無くし、その場に溜まってしまう=むくみの発生となります。
原因③ 筋ポンプ機能の低下|女性は男性に比べて脚の筋力が弱い
「デスクワークをしている」「立ちっぱなしで足をあまり動かさない」など、運動不足の人は筋肉量が少なく、ふくらはぎの筋ポンプ機能が低下しています。
そのため、リンパの流れや血流が悪く、ふくらはぎがむくみやすいです。
また、女性は男性に比べて筋力が全体的に弱いことも、女性にむくみが多い理由につながります。
「たくさん歩いているのに脚がパンパン」そんなあなたは、「正しい歩き方をしていない」「合わない靴を履いている」など、ふくらはぎの筋ポンプ機能を上手く使えていないことが原因です。
正しい歩き方については、こちらの記事で解説しているので、合せてご覧ください!
原因④ 生理中はむくみやすい|女性ホルモンのバランスが崩れる
「むくみやすくなったり、体重が増えたり、ニキビができたり」…生理中は何かと体調が崩れやすくなりますよね。
これらの原因は、ホルモンバランスが崩れることによって起こり、PMS(月経前症候群)と言う症状の一つです。
中でも生理中にむくみやすい原因は、黄体ホルモン(プロゲステロン)というホルモンが増えることです。
黄体ホルモンは妊娠に必要なホルモンですが、体に水分を溜め込んで、子宮を守る働きがあります。
この「体に水分を溜め込む」と言う働きが、むくみの原因につながります。
原因⑤ お酒の飲み過ぎ|水の飲みすぎは逆効果
あなたも「お酒を飲み過ぎた翌日にむくんでいた」と言う経験がありませんか?
お酒を飲むことによって、血流が良くなります。すると、血管が拡張し、血管の外に水分が出ていってしまいます。
結果として、水分は皮下組織に溜まっていき、これがむくみ発生の原因となります。
更に、血管の外に水分が追い出されたことによって、身体に必要な水分が失われます。すると、身体は脱水状態になります。
お酒を飲み終わって、家に帰るとのどが渇いてしまうのはこれが原因なんです。
脱水状態になると水を飲みますが、これを繰り返し、水分を摂り過ぎることによって、今度は動脈側でしみ出た水分を静脈やリンパ管で処理しきれなくなってしまいます。
原因⑥ 水分不足|逆に身体が水分を溜め込んでしまう
むくみは余分な水分や老廃物が体内に溜まっている状態です。
水分不足になると、身体がいらない水分の排出を減らして、必要な水分を体内に残そうとします。
しかし、身体に水分が少ないために老廃物を含んだ水をそのまま溜め込んでしまうんです!
水分の必要量は、体重1kgあたり30〜35mlと言われています。体重が50kgの人で1日1,500ml〜1,750mlになります。
但し、食べ物にも水分は含まれるため、女性であれば1.5Lを目安にこまめに水分を摂るようにしましょう。
また、運動などをして汗をかいた時には、プラスして水分を摂取するようにしてくださいね。
あなたのふくらはぎは大丈夫?むくみ度合いをチェック
むくみの原因が分かったところで、自分のふくらはぎがむくんでいるかチェックしましょう。
やり方は簡単です。上のイラストのように、むくみを確認したい部位を指で「ギュッと」押して、皮膚が凹んだままならむくんでいる状態です。
赤丸で囲んでいる部分、脚のスネ周りを押すと分かりやすいです。
これは、なかなか重度のむくみです。皮膚が凹まずに直ぐに戻った人でも、以下の項目に当てはまればむくみの傾向にあります。チェックしてみましょう。
- チェック① 夕方になると靴、ブーツがきつくなる
- チェック② 常に脚がだるい
- チェック③ 少し歩くだけで疲れる
- チェック④ 冷え性
- チェック⑤ 栄養バランスに自信がない
- チェック⑥ 一日中立ちっぱなし、または座りっぱなし
- チェック⑦ シャワーだけで湯船にはつからない
- チェック⑧ 汗をかきにくい体質
- チェック⑨ スナック菓子をよく食べる
- チェック⑩ 生活が不規則
むくみの解消方法|血流を良くする・リンパを流すの2パターン
むくみの解消方法は、「血流を良くすること」「リンパを流すこと」の2パターンです。
具体的には、「マッサージで強制的にリンパを流す」「筋肉をつけて血流を良くする」「水分代謝に関わる栄養素をしっかり摂る」「骨盤を整えて血流を良くする」「ストレッチをして血流を良くする」など、内側・外側の両方から解消していきましょう。
解消方法① マッサージ|リンパトレナージュでリンパを強制的に流す
簡単にできて即効性のあるむくみの解消方法は、マッサージです。
リンパ液がリンパ管を移動するときに、血流や筋肉の力で自然に流れることが最善です。
しかし、むくんでいる人は、「血流が悪い」「筋肉が弱い」などの理由で、リンパ液がリンパ菅を自然に流れる力が弱まっています。
そこで、マッサージ(リンパドレナージュ)で、リンパ液を流す作業を外部からサポートしてあげるのが効果的です。
ドレナージュ=排液と言う意味で、リンパドレナージュは、むくみの元(リンパ液)を皮膚の下から排液することを指します。
リンパ節からリンパ節まで誘導するように、優しくマッサージします。
皮膚表面からリンパ管はわずか5mm程度です。そのため、手をのせて優しく肌をなでるだけでもリンパドレナージュの効果が得られます。
健康的な人は、静脈にも作用されるように少し強めにマッサージしましょう。強めと言っても、痛みを感じない程度に止めておいて下さいね。
解消方法② 食べ物|タンパク質・カリウム・ビタミンB群の摂取
身体の中からくるむくみの原因は、水分代謝に関わる栄養素の不足です。
水分代謝に関わる栄養素には、タンパク質やカリウム、ビタミンB群があります。
1.タンパク質
タンパク質は、卵や豆腐、肉、魚、大豆、乳製品に多く含まれています。
その中でも、油を使う玉子焼きではなくて「ゆで卵」や「生卵」、肉はタンパク質の多い「ささみ」がおすすめです。
これらを出来るだけローテーション食、つまり毎日同じものを食べずにローテーションで回しながら摂るようにしましょう。
2.カリウム
前述しましたが、カリウムは水分代謝に関わる栄養素です。
具体的には、食塩(ナトリウム)とカリウムのバランスが1:1になることで、身体の水分バランスを調整しています。
しかし、ご存知の通り「日本人は塩分を摂り過ぎ」と言われています。
そのため、塩分を控えめにすることはもちろんですが、「普段からカリウムを意識して摂取すること」「塩分を摂り過ぎた時は、その分カリウムを多めに摂取すること」この2つを意識しましょう。
カリウムは多くの食品に含まれますが、中でも野菜(ホウレン草、アボカド、かぼちゃ)や果物(バナナ、干し柿、メロン)、豆類(納豆、きな粉、大豆)、芋類(里芋、さつまいも、ジャガイモ)、海藻類(わかめ、昆布、ひじき)などに多く含まれています。
但し、カリウムは熱や水に弱いため、野菜を摂る時は出来るだけ生で摂るようにしましょう。
汁物やスープの場合は、溶け出したカリウムをそのまま摂取できるので大丈夫です。
3.ビタミンB群
ビタミンB群は糖質や脂質、アルコール、水分の代謝を助けるはたらきがあります。
そのため、ビタミンB群は体内バランスを整えるのに最適な栄養素です。
ビタミンは全部で13種類あり、「糖質、脂質、タンパク質の代謝を促進する」「脳や神経の働きを正常に保つ」「貧血を予防する」「免疫力を強化する」などなど、それぞれが大切な役割を果たします。
中でも、牛レバーや豚レバー、鶏レバーなどのレバー系は、ビタミンB2やビタミンB12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチンなど、かなりたくさんのビタミンを含みます。
また、生理前など、女性ホルモンのバランスが崩れやすい時にむくみが出る場合は、女性ホルモンへの作用をサポートするビタミンB6を摂取しましょう。
ビタミンB6を多く含む食品は、カツオやマグロ、さんま、牛レバー、バナナなどがあります。
解消方法③ 骨盤矯正|血の巡りを良くする
骨盤が歪んでいると、血液がスムーズに流れていきません。
その結果、むくみや冷え、生理不順、セルライト発生など、連鎖して多くのダメージを与えてしまいます。
せっかく食生活に気を付けたり、マッサージをまめにしたりしても、血液の流れる仕組みが整っていなかったら台無しです。
骨盤が歪んでいる人は、まずは矯正して血液を正しく流すところから始めましょう。
(骨盤矯正のやり方:準備中)
解消方法④ ストレッチ|身体の柔軟性を手に入れる
「デスクワークで座りっぱなしの人」「立ちっぱなしの接客」「家事や子育て」など、日本人のほとんどが同じ姿勢を続けなければならない働き方をしています。
身体が硬いあなたは、筋肉が硬直し、血管が圧迫されて、血流も悪くなっています。
そのため、ストレッチをして身体の柔軟性を取り戻しましょう。筋肉を伸ばして凝りをとることで、血管の圧迫がなくなり血流が良くなります。
(ストレッチのやり方:準備中)
解消方法⑤ 筋肉をつける|ふくらはぎの筋ポンプ作用
足先からふくらはぎを通って身体の上へ…リンパ液がリンパ管をスムーズに流れるためには、ふくらはぎの筋ポンプ作用が必要不可欠です。
足首を曲げると、ふくらはぎの筋肉は伸びます。逆に、足首を伸ばすと、ふくらはぎの筋肉は縮まります。
この足首を「伸ばす→曲げる」という動作を繰り返し、ふくらはぎの筋肉を伸縮することで、心臓から流れてきた血液を心臓に送り返します。このことを「筋ポンプ作用」と言います。
筋肉が全くない人は、筋ポンプ作用が正常にはたらきません。
つまり、「血流が悪く、静脈を通る血液が心臓に戻りにくい」「リンパ液がリンパ管を流れにくい」と、どちらも血流が悪く、老廃物や毒素が脚に溜まってしまう最悪な状態になってしまいます。
すると、むくみの原因はもちろん、「脚が常にだるい」「少し階段を上っただけで疲れる」など、疲れやすい脚になってしまいます。
そうならないためにも、筋肉をつけて、血流・リンパの流れを促進しましょう。
(おすすめの筋トレ方法:準備中)
解消方法⑥ 正しい歩き方|筋ポンプ作用の働く歩き方
「ふくらはぎの筋ポンプ」を活用するには、筋肉をつけただけでは不十分です。
筋肉をつけたからと行って、微動だにしなければ、筋ポンプはほとんど働きません。
「足首を90度に曲げたまま歩く」「ハイヒールなど、足首が伸びっぱなしのまま歩く」これらの歩き方では、血液が心臓に送り返されず、ふくらはぎの血流が悪くなってしまいます。
つまり、ふくらはぎの筋ポンプを促進する歩き方が大切です。
むくみを予防するためには?日頃のケアを習慣化しよう!
ある程度むくみが改善されたら、再びむくむことの無いようにむくみにくい身体を作りましょう。
毎日のちょっとした時間で簡単に実践できるむくみの予防法をピックアップしました。
予防方法① 適度な運動|階段を使う・歩く
むくみの予防法の1つ目は、適度な運動をすることです。
むくみの改善で筋肉をつけても、動かさなければリンパは流れないし、そのうち筋肉もまた無くなってしまいます。
- エスカレーターではなく、階段を使用する
- いつもより1駅前で電車を降りて歩く
- 天気の良い休日に散歩をしてみる
など、ちょっとしたことでも身体を動かすチャンスがあったら、積極的に身体を動かしましょう。
特に、階段の上り下りは、脚の筋肉を使うので血流が良くなり、ふくらはぎの筋ポンプも作用します。
また、車移動の人は、「駐車するときは、必ず一番遠い位置に停める」というルールを作っても良いでしょう。
予防方法② 職場でもむくみ対策|動く・脚を揉む・水を飲む
むくみ対策には、寝る前のストレッチや筋トレ、食生活ももちろん大切ですが、日中の働いている間の方が長いですよね。
そのため、職場にいる間もしっかりとむくみ対策をしましょう。
「激務過ぎてそんな暇はない」という人も勿論いると思いますが、「水分補給の時間」「トイレに行く時間」くらいは確保できるのではないでしょうか?
「水をこまめに飲む」「適度に動く」「昼休憩に脚を揉む」この3つを出来るだけ取り入れましょう。
1.水をこまめに飲む
むくみの防止には、水をこまめに飲むことが大切です。脱水がむくみの原因になることは、前述しましたね。
成人女性なら1日1.5Lの水を摂るようにして下さい。オフィスでマグカップを使っている人は「1時間にコップ1杯の水」と覚えると分かりやすいかもしれません。
また、ミネラルウォーターの特に「硬水」を飲むと、ミネラル成分と水分の両方を一度に摂取できるため、むくみ対策には抜群です。
ミネラルウォーターは、コンビニやスーパーで買える「綺麗で美味しい水」というイメージを持つ人が多いのでは無いでしょうか。
水道水は厳しい安全基準が水道法で決められているため、水分は摂取できますが、ミネラル成分は少ないです。
また、消毒のために塩素が加えられているため、「水道水は美味しく無い」と感じる方もいるでしょう。
対してミネラルウォーターは、農林水産省が定めている食品衛生法によって安全基準が定められています。
ミネラルウォーターも水道水も人体に安全ですが、ミネラルウォーターの方が地下水や湧水などの自然の水を原水とすることもあり、ミネラルの成分量が多いです。
更に、ミネラルウォーターの中でもミネラル成分の含有量が多い水を「硬水」、ミネラル成分の含有量が少ない水を「軟水」と言います。
硬水はマグネシウムやカルシウムなどのミネラル成分がたっぷりですが、その分口当たりが重い感じがします。
また、日本の水道水は軟水のため、硬水は苦手と感じる人も少なくありません。
軟水は、口当たりが軽く、滑らかで飲みやすいのが特徴です。ミネラルの成分は硬水に比べると少ないですが、適度には含まれています。
そのため、できればミネラル成分の多い「硬水」がむくみ対策には最適です。しかし、「硬水が苦手…」という人は、軟水でも全く問題ありません。
自然に無理なく水分を摂取することが何よりも大切です。
2.昼休憩に脚を揉む
むくみで悩んでいる人でも、1日中同じくらいむくんでいるわけではありません。
通常、朝が最もむくみが少ないですが、お昼にグッとむくみが出始めて、むくみ対策をしないと、そのまま夕方がピークになります。
そして、帰る頃になって「脚がパンパンで朝履いてきたブーツが入らない」「靴がきつく感じる」とはっきりとむくみの症状を感じてしまいます。
解決法として、むくみが出始めるお昼にふくらはぎを揉んであげることで、夕方のむくみがグッと抑えられます。
3.適度に動く
- ちょっとした合間に伸びをする
- ストレッチをする
- 尿意がなくてもトイレに立つ
- 足の先を動かす
- コピーをしに立つ
じっとパソコンに向かっていると集中力も切れてくるので、適度に休憩を挟むように指示されている会社も多いのではないでしょうか。
ちょっと手首を回したり、首や肩を動かしてみたり…また、出来るだけ立ち上がることをおすすめします。
理想は1時間に1回は立ち上がることです。コピーを取りに行ったり、物を取りに行ったり、尿意がなくてもトイレに立ったりなど、何でも良いので都合を見つけましょう。
また、足元が周りから見えにくいタイプのデスクなら、常に「かかとを床につけてつま先を上下する」「つま先を床につけてかかとを上下する」のもおすすめです。
このトレーニングは、ふくらはぎの筋ポンプ作用に直結するため、ふくらはぎの筋肉が動き、血流が良くなります。
また、冷え性の改善にもつながります。
予防方法③ ストッキングを着用する|マッサージ効果も!
実は、ストッキングを着用するだけでもむくみ防止になっているんです。
理由は、ストッキングの弾力性により、動いた時の伸縮性でマッサージ効果が得られるからです。
日常的にストッキングを履いている人なら、ストッキングを履かないで過ごしてみるとその違いが分かるでしょう。
たまに「着圧ソックスを日中にも履いている」という人がいますが、これは危険なので止めましょう。
丸一日脚に圧をかけ過ぎていても、自力でリンパを流す力が弱まってしまいます。
また、着圧ソックスは就寝時専用の商品が多いです。圧が強すぎるタイプだと、逆に血液が流れにくくなってしまう場合もあります。
正しく説明書通りの使い方をしましょう。
まとめ:むくみの原因を知って、むくみ知らずの身体を作ろう!
ここまで読んでくれたあなたなら、むくみのメカニズムやむくみの改善方法を理解したはずです。
それによって、具体的に「自分のむくみは何が原因なのか」解決できたのではないでしょうか。
そこまできたら後は行動するのみです。行動しなければむくみは改善しません。
こんなに長い記事を最後まで読んだあなたには行動力があります。
まずは自分にできることを一つずつで良いので実践していきましょう。